前川 素子[医学系研究科 准教授]
2002年: 東北大学医学部卒業
2006年: 東北大学大学院医学系研究科博士課程修了
2006-2008年: 国立精神・神経センター 神経研究所 流動研究員
2008-2021年: 国立研究開発法人理化学研究所 脳神経科学研究センター 研究員(2019-2021年は上級研究員)
2021年: 東北大学大学院医学系研究科 講師
2022年-現在: 東北大学大学院医学系研究科 准教授


多機能ファイバを製作する熱延伸装置

紫千代萩賞を受賞してのご感想をお願いします。

この度は、「紫千代萩賞」という名誉ある賞をいただき、誠にありがとうございます。これまでうまくいかないことも多かったので、こうして評価していただけて大変嬉しく、また今後の励みになりました。ご支援くださった、職場の皆様、共同研究者、家族に心から感謝いたします。より一層の精進を重ねて参りますので、今後ともご指導とお力添えを賜りますようよろしくお願い申し上げます。

先生のモットーは?

「継続は力なり」です。人生には良い時も悪い時もありますが、いろいろな変化に対応できるように、毎日少しずつ努力を積み重ねて普段から備えておくことが大切ではないかと考えます。

今後の抱負をお聞かせください。

研究については、病に苦しむ患者様のために、精神疾患の病態解明と治療法・予防法の開発を目指します。教育については、医学部の肉眼解剖と神経解剖の講義・実習について、学生にわかりやすく指導できるよう努力します。また、大学院生や学部学生の研究指導については、学生が自ら独創的な研究を行えるようにサポートしていきます。

最後に後輩達に向けたアドバイスやメッセージをお願いします。

研究グループの集合写真 (2022年4月)

振り返ってみると、自由な時間、記憶力、柔軟な思考、健康な体、などが当たり前にあった若い時期は本当に貴重でした。そのような若い時に、自分のやりたいことを思いきりやることが大切ではないかと思います(歳をとってからだと、同じことをやっても、若い頃と同じようには出来ません…)。また、自分のロールモデルになる人を見つけるのも大切かもしれません。私の場合は、医師として働きながら私を育ててくれた母や、大学院時代の恩師の大隅典子教授などの存在がとても助けになりました。最後になりますが、若い方へのメッセージとして、一度きりしかない人生なので、悔いのないように、色々なことに挑戦して、今しかない時間を楽しんで欲しいです。


 

[研究内容紹介]精神疾患の病態形成には、遺伝要因と環境要因の両方が関与すると考えられています。環境要因に関しては、発達期の環境の変化が様々な疾患の発症リスクになるという”Developmental Origen of Health and Disease; DOHaD仮説”が知られています。私は環境要因の中でも特に栄養に着目して、脳発達期の脂質代謝障害が精神疾患の病態形成に関わる可能性について研究しています。将来的に、この研究が精神疾患の病態メカニズム解明、および精神疾患の診断・治療・予防法の開発につながることを期待しています。
[研究キーワード]統合失調症、自閉症、脂質、代謝、免疫